中川 尚史(Naofumi NAKAGAWA)
京都大学
大学院理学研究科生物科学専攻 教授
宮城県金華山島、鹿児島県屋久島の純野生ニホンザルや、アフリカ・カメルーンのパタスモンキーとタンタルスモンキーを対象に行動観察をベースとした研究を長年行ってきた。また日本霊長類学会の理事として、和歌山県のニホンザルとタイワンザル交雑問題にも深く関わってきた。現在、同学会会長。主な編著書に、『日本のサル―哺乳類学としてのニホンザル研究』、『野生動物の行動観察法―実践 日本の哺乳類学』、『The Japanese Macaques』など多数。詳細はHPを参照のこと。
森光 由樹(Yoshiki MORIMITSU)
兵庫県立大学
自然・環境科学研究所 准教授
獣医師の立場からニホンザルをはじめ、野生動物の保全や管理に必要な研究や技術開発を行っている。ニホンザルは発信機を装着して加害群の特定をすることで、効果的な個体数調整や位置情報の発信が可能となる。麻酔を用いた不動化はそのための重要な技術であり、国内外で2000頭を超える霊長類の生体捕獲経験を基に最新の技術を現場に提供する。
山端 直人(Naoto YAMABATA)
兵庫県立大学
自然・環境科学研究所 教授
前職の三重県農業研究所研究員のころから、三重県伊賀市でのサル群管理と地域主体の被害対策に関わり、伊賀市では全域でサル被害を大幅に削減することに成功した。獣害を解決可能な地域の仕組みは、地域社会の種々の課題解決につながると考え、被害を軽減できる地域の体制や、それを支える地域政策の在り方を研究する。
鈴木 克哉(Katsuya SUZUKI)
NPO法人里地里山問題研究所 代表理事
前職の兵庫県立大学/兵庫県森林動物研究センターでは、行政機関と連携して効果的なニホンザル被害管理手法を開発し住民支援体制を整備する。2015年に兵庫県丹波篠山市でさともんを設立し、確実な手法で「害」を軽減するとともに地域を活性化していく新しい「獣がい」対策の普及を進めている。人材不足の自治体を民間団体として支援していく。
清野 紘典(Hironori SEINO)
株式会社野生動物保護管理事務所 取締役
多くの現場経験から今、求められる技術は何かを探求し、確実かつ効率的に成果をあげることをモットーに、ニホンザル個体数管理の手法開発やモニタリングをベースとした効果的な捕獲手法を実践。府県や市町村におけるサル対策の計画立案から現場実務まで総合的にサポートする。
清野 未恵子(Mieko KIYONO)
神戸大学人間発達環境学研究科 准教授
農山村地域における人と野生動物との共存に関する研究を軸としながら、持続的な自然共生社会の構築やそうした社会を担う人材育成に関する研究を展開。ニホンザルの行動・生態に関する豊富な知見をベースに、地域活性化を見据えた幅広い視野で、問題解決やアイデア創発を促進するワークショップを数多く手がけている。
山田 一憲(Kazunori YAMADA)
大阪大学
人間科学研究科 講師
ニホンザルが持つ豊かな個性を明らかにするために、子ザルの行動発達、社会行動の地域間比較、野外での認知実験、深層学習を用いた個体識別プログラムの開発などの研究を行ってきた。岡山県真庭市勝山と兵庫県淡路島に生息する2つの餌付けニホンザル集団を対象とした調査を継続し、これらの集団の管理支援を行っている。共著者として『共生学が創る世界』、『助ける』など。詳しくはHPを参照してください。